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映画 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら [映画]

今週邦画の話題作が重なってるので
観たい映画はいっぱいあるのですが
来週ラジオがスペシャルウィークなので
いちおう今のうちに先週公開のこれを押さえておこうと
(スペシャルウィークは「さや侍」になりましたが)

あと
町山さんの騒動を面白がった落とし前
という意味でも鑑賞決定

経営学の解説書を読んだ野球部の女子マネージャーが
それで野球部を強くする話?

話だけ聞くとおもしろそうなのに
なぜか一切読もうとは思わなかったベストセラーの
実写映画化です

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

不入りという話も聞いていましたが
結構埋まっていましたよ
シネコンの下から三つ目の大きさのスクリーンですが

高校生男子三人組とか
小学生?中学生男子五人組とかを中心に
家族連れやらデートの二人とか
割とバラエティに富んだ顔ぶれです

ん?
女の子だけのグループは見なかったか
デート映画に選ぶセンスはどうかと思いますが


長い割になんかおかしな話で
まず女子マネージャー=AKBの1位の彼女が何もしない
という驚愕の展開

この娘
ぐちゃぐちゃ面倒な理屈をこねくり回すばかりで
実務は全部周囲の他人任せとか
マネージャーという仕事を誤解されかねない勢いです

マネージャーに必要なものは真摯さだ!
とか言って感銘を受ける演出の後
なかなか彼女の真摯さは具体的に発揮される様子がなく
いろんな理屈を繰り出す割には
その理屈の強度を測る演出がないので
インチキ臭さが漂いまくるとか
もうAKB的にもドラッカー的にも損してるようにしか
みえません

大丈夫か?

序盤の青木さやかと石塚さん周りの
精神汚染が心配になるレベルの残念すぎるコント演出とか
劇場の中心だった中高生も笑わないようなものを
よくもまぁ堂々と出してきたもんです
X-MENより笑いが少ないってなんだよ!

終盤の展開に至っては
もはや自棄になったみたいな
ネガ演出乱発でどうやら泣かせにきてるみたいですが
スクリーン内で悲痛な顔をするキャストが出る度に
おまえはこのタイミングでどこで!何をしてんだ!
と笑わずにはいられません

ここで笑わせてどうする

ふざけてんのかなあ

とにかく色々言いながら
それにそぐわない行動を繰り返すので
ドラッカーって難解なんだな
と思うことにしました

観る側の頭が悪いからこう思っちゃうんだ!

というわけで
ドラッカーを理解している頭のいい人にお勧め
前田さんファンは
こんな前田さんでも満足するんでしょうか
個人的にはファンにはお勧めしづらいです
仮に自分が前田さんファンだとしたら
なんてことしてくれたんだ
と思ってしまうかも

病気の友人役をやっていた
川口春奈ファンにはお勧め
というか
彼女がドラッカー読んで強くする話にすりゃ
良かったのに

さて
細かくぶちぶちいうネタバレあり感想は以下
感動した!って人は読まない方がいいです
楽しめたんならそれが一番ベストな鑑賞方法です
そんな人は他人の意見なんか読む必要ないですよ

物語に沿って感想つけてたら字数がとんでもない事になって
時間もかかるし登録に失敗するしで大変なので
一応主人公キャラの驚異的な魅力のなさを中心に

それでも長いよ

F1010051.jpg


まず主人公みなみちゃんのアレさ加減について

バカな展開でドラッカーの「マネジメント」を手に入れ
最初に間違って買ってしまったことにぼやきを入れていたのに
マネージャーに必要な資質が「真摯さ」だと知って
急にこの本で野球部を強くすることを決心します

なんで?

さっぱりわかりません

真摯さ=ひたむきさ
というのは
確かに知識も経験も持たない人が
周囲を巻き込む能力としては最高ですが
彼女の真摯さを感じさせるエピソードは特にありません

それどころか彼女には野球経験があったりとか
何も持っていないということでもありませんでした
リトルリーグっぽいチームのエースで四番だった
ってエリートじゃないか!
真摯さを薄める設定が追加されるとかなに?

ひたむきさしかない!って燃える展開は放棄?

そもそも
この主人公は最初
病気の友人の代わりにマネージャーになります
彼女が回復するまでの代役です

その割に出しゃばって勝負しかけて負けて泣いて逃走
とか
これらの行動からは勝ち気で暴走するキャラ設定を
感じ取ります

序盤のキャラ紹介としては十分です

そんな勝ち気な女の子が野球部の強化のために
真摯に行動をし続けることで
いい加減だった部員の心に火をつける
って
定番の熱い展開を想像します


その後の彼女は実におとなしくなります

むしろ真摯さに欠けているエピソードばかりが
どんどんと積み重なります

部室に入り込んで掃除をしてた場面で
部員と仲良くしてるもんだと思っていましたが
どうやら
ドラッカーを読んで野球部の定義とかに夢中です
ドラッカーに真摯に取り組んでるわけですね

病室の友人に
書店で偶然会った経営学の本好きな彼以外と
ろくに口も聞いていないし
もう一人のマネージャーとすら会話していないとか
言います

真摯?

エースと下級生ショートと監督の間に
誤解をベースとした不協和音があることを知りながら
監督が自ら話をする事を拒否しただけで
特になにもせずに地区予選を迎えます

真摯?

地区予選一回戦で初めて顔をみる部員がいるー
とか呆れ声で呟いたりします

真摯?

マネージャーとしては特に何もしてないし調べていません
「マネジメント」に付箋を貼るお仕事ですか?

じゃあ「マネジメント」に対して真摯か?っていうと
それもまた疑問です

野球部の定義は?
とか
野球部の顧客は?
とか
問題設定はしますがその回答は常に他人に聞きます

それこそお前の仕事じゃないのか?
なんで自分が勝手に心酔した本に沿った思考を
自分で固めようとしないんだ?

しかも結果的にそれらの定義なんかを固めるのは
書店の店員とかなにそれ?
ってか何で書店員がマネジメントの応用を
自信たっぷりに解説してんの?
本屋がどんどん成長していく描写でもいれないと
ぜんぜん説得力ないですよ?

半年後も入り口入ってすぐにドラッカーの人形って
偶像主義者の書店員かよ
ドラッカーは宗教という描写?
毒たっぷりですね

その解説も無駄に偉そうで
野球部の顧客は?の問いに
スタジアムの観客?
と回答した野球部員の彼に
「簡単に思いつく事は正しくない」
とかなんとか言うドラッカーの言葉をぶつけて
嘲笑混じりに否定しておいて
野球部の定義は感動を与えることだ!
野球部の感動とは甲子園だ!
とか

簡単すぎるだろ!

安易すぎてびっくりだよ!

あとそれ甲子園いけない野球部は野球部じゃないって
理屈になりませんか?

ドラッカーのその言葉について
病院の彼女が真っ先に「へそ曲がりだね」って
言い切ってたけどそうとしか思えないよ
この映画でドラッカーに関して一番納得できる台詞だよ

まず
定義って言葉の定義をしてくれよ

っていうか
せめて主人公が自分で定義しないと
いよいよ何もしないってことになりますよ?

結局
部員の話を聞くのは病人の元マネージャーの仕事だし
練習改善は監督ともう一人のマネに任せて
他の部との連携は途中からマネに加わった部員の仕事で
って
こいつは仕事をふる以外に何をしてんだ?

それでもチームは強くなってがんがん
勝ち進みます

野球がらみについてもいろいろありますが
長くなるんで割愛します

主人公の彼女は途中で病院にお見舞いに行く場面で
病気の彼女が結果的に甲子園に行けなくても
いいと思う
という発言に対し
マネージャーとしては結果を求めずにはいられないの
とか冷たい表情で言い放ちます

そこで真摯さを発揮?

いいですか?
あなたは彼女の代わりとしてマネージャーやってんの

その彼女の発言をマネージャーとして否定って事は
彼女のマネージャーとしての居場所を完全に奪った
という事になるわけですが
お前は鬼か?

なんで総選挙1位の人気者に鬼の役をやらせるんだよ

あんまりにもこいつが何してんだかわからないことに
制作者も気づいたのか
急に野球部員に
お前にすい寄せられてみんなやる気になったんだ

唐突に台詞で説明を入れたりもします


その後に友人は危篤になって死んじゃうわけです

その母親によると娘はとっくにアウトだったけど
友人である主人公が応援するから無理して生きていたと
なんか前向きないい話のはずなのに
やけに恨みがましい言葉を吐くのは
入院にはお金がかかるからですか?
まさかここにきてそんな生々しいリアリティ?

そしてそんな母の呪詛を受けて
自分がプロセスよりも結果だ
と言った事を反省し始める主人公

ん?
死ぬことがわかってる病気で戦ってる彼女に
戦いを続けることより死なないことが大事だ
といってしまった事になるからってこと?

どうせ助からないのに戦うことの意味とか
語れないのマネージャーとしては
と受け取れる発言をしたってこと?

何重に鬼発言なんだよ

というかそもそも
友人がいるから一年寿命が延びる病気って
なんかちょっと病気を都合のいいもんにしすぎじゃね?
いろいろ逆撫でしてる気がしますよ


そんな大騒ぎがあったので
決勝の日の早朝に
病院で大騒ぎの野球部

迷惑です

監督が振り絞る励ましの言葉を
死んだ顔で聞く主人公

そこはお前がその台詞を言うべきじゃないのか?
とか思ってたら
そんな考えは甘すぎました!
彼女はもっととんでもないです!
監督の「死んだ彼女のためにがんばろう!」
という言葉を
「死んでんだから無駄だ!
 自分がやったことは全部無駄だ!」

目の前にいる人全てを否定しだします

なんて迷惑な奴なんだ!

しかも急に野球が大嫌いとか告白します
なんか昔野球やってたけど
女だとプロになれないとからかわれる描写があったけど
まさかあれがトラウマとかそういう話?

これから決勝だというのに
野球なんかだいきらーいとか大騒ぎするこの女を
ナイスな幼なじみが殴ってくれましたが
もちろん止められます

ダッシュで逃走する主人公
必死の形相で追いかけるもう一人のマネージャー
振り返って追いかけてくる相手を確認する主人公
その描写必要?

こけた主人公はその拍子に気を失い
ドラッカーに会って
逃げないことを誓います

なーんでー?

その後すごすごと球場に登場
ピンチだったメンバーが元気になります

ドラッカーじゃなくてマネージャーがAKBだと
頑張れるって話だったのか!

ドラッカーは関係なかった!
最後にドラッカーがおしえてくれたことは
逃げないこと?
エヴァでも大事MANでも
それを教えてくれる人はたくさんいるぜ

そもそも高校野球の顧客は
「高校野球に関わる人全て」
と序盤で定義しておきながら
終盤に感動しているのはここの野球部員だけです

顧客が見えてないんじゃないですか?

っていうか
終盤そもそもドラッカー要素は
真摯さとひたむきさを口にするだけですけども
それはマネージャーに必要な素質じゃなかったっけ?
野球部は全員マネージャーになるって話?

というわけで
高校野球にもAKBにもドラッカーにも
なんの魅力を感じさせないとか
すげぇですよ

120分オーバーの時間をかけて
何を語ろうとしてんだかさっぱりでした

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